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バケツリレー方程式とTOC(制約理論)

 バケツリレー方式は、ボトルネックに着目するTOC(制約理論)と密接な関わりがあります。 水を運ぶ時、バケツリレーと個別運搬ではどちらが効率がよいでしょうか。 結論は、バケツリレーの方が効率が勝るです。 バケツリレーでは、立ち止まってリレーしますので、戻りを考慮する必要は有りませんが、個別運搬は、水場まで戻る時間がボトルネックとなります。

 処理時間を1秒単位として、6人で水を運ぶ時の方程式は次の様になります。(Yは運搬量、Xは経過時間)
 リレー方式の方程式 Y=X-5  【エクセル関数式 =IF(A2<6,0,A2-5)】
 個別運搬の方程式  Y=X/2 + 3【エクセル関数式 =IF(A2<6,0,6*ROUNDDOWN((A2-6)/12,0)+6)】
上記のモデルでは、リレー方式が約2倍効率が良いことになります。

生産計画でも連続作業を行う時、各工程間の待ち時間が生じますので、どのようにボトルネックを解消できるかが腕の見せ所になります。
 因みにTOCは、ザ・ゴールの著者ゴールドラット博士が提唱しました。工程のボトルネックの存在に着目して、その解消をする事でスループット(出荷量=付加価値)を最大化する為の理論です。